一票の格差大法廷入り

衆院選1票の格差、大法廷で判断へ 「3倍以内」見直し焦点日経新聞9/8)

 合計9件の訴訟が提起された2009年の衆院選の「一票の格差」訴訟。地裁・高裁で違憲違憲状態判断の相次いだ(2箇所くらい「合憲」って言ったとこもありましたが)一連の訴訟が大法廷入り。記事の方にもありますが、大法廷入りというのは、違憲判断が下る可能性が割とあるってことなので、今後の審議に期待。事情判決で選挙の無効が言い渡されることはたぶん無いですが、違憲判決が出ることに期待をしたいですね。


 そもそも現行の制度が容認されるということは、都市の人間は一人一票だが田舎では一人2票与える、という制度を容認することに等しい。それを正当化する理論が一体どこにあるのかは見えない。一方で、現行の制度の導入(1994)以降、最高裁は合憲判決を繰り返してきた。制度を変えるには時間がかかるなどとの理由は示されているが、ではその変革が自主的に(国会によって)行われるまでには我々は一体何十年待てばよいのか。田舎の「やりやすい(票をとりまとめやすい)」選挙で出てきた地方議員が上位2政党に数多くいる国会で、彼らが自主的に改革を起こすと思ったら大間違いである。違憲判決が出るくらいでないと彼らは検討さえ始めないだろう。違憲判決が出たとしたってその重すぎるケツが上がるのはいつかを監視する必要がある。