地下鉄に乗ると、エスカレーターで歩かないでくださいみたいなことがいたるところに書かれています。去年だったか事故があったせいもあると思いますが、くどいほどに書かれています。

 さて実際の利用状態はどうかというと、左側で立ち止まる人が多く、張り紙の効果のせいか右を歩いて上る人はわりと少なめです。もっと混雑した駅だと、右を歩いて上る人も多いかと思います。この状態において左の列と右の列を考えた場合、エスカレーターが時間当たり何人の人を運んでいるかを考えます。計り方は単純で、右の列が相対的にどれくらい早く動いているかとかに関係なく、時間当たりに何人の人が降りているかを見ればいいわけです。大学の最寄り駅で朝の混雑した時間帯でも、止まっている左列に比べて、歩いて上っている右列がより多くの人を運んでいるということはないように思われます。右の列と左の列から人がエスカレーターを降りる間隔はほぼ同じくらいになっています。(もちろん市街地中心部では事情が違って、もっと無茶な運び方をされているわけですが)これだけを見ていると、右(関西では左だっけ?)の列をあける習慣というのはあまり人を幸せにはしていないものかもしれないと思えてきます。歩いて上ったとしても、10秒も差が出ないことでもありますし。