1番目指すのは当然…蓮舫刷新相が軌道修正?(YOMIURI ONLINE)


 言を翻したことについて「言葉が軽い」と叩くのは簡単だが、それはまっとうな批判とは言えない。特に権力を持つものは自らの過ちを正すことについて躊躇すべきではないからだ。


 蓋し、この一件が示している問題は、『その程度の認識で仕分けが行われている』という問題であり、この問題は解決していない。そもそも科学技術というのは可能性の模索であり、短期的なカネの出入りでその意味を計れるものではない。宝くじ財団やらなんやらのカネの不透明さを問うのは結構。しかし、そんな下らないものと同列に並べて、目に見える費用対効果を示せなどという理論で科学技術予算を削ろうとする事業仕分けの手法には問題がある。科学技術に関する事業仕分けを見ると、大学の研究予算を削ってみて、有名大学の学長が揃って抗議したからあわてて撤回してみたり、今度はJAXAの削った予算を、はやぶさの成功を見て増やそうと言ってみたり、などというありさまである。価値の判断が出来ない人間が雁首揃えて何のために何を仕分けているのか、これについても過ちを正すのに躊躇せずに考え直してもらう必要がある。