ポルトガル語

 運転免許試験場に行ったらあちこちでポルトガル語が飛び交っていた。ポルトガル語がわからずに(?)ってなってる係員もいた。在日日系ブラジル人は、80年代に、安価な単純労働力を求めたどこぞの産業界の要求(と言われている)で行われた入管法改正により流入が始まった。日系人とその家族は入国し、労働許可を得て働くことができる。彼らは日本人の嫌がるようないわゆる3K労働に、より安い賃金で従事する。浜松市で行われた調査では、浜松市における輸送用機械産業の製造工程(要するにライン)に占める日系ブラジル人の割合は約6割であるという。愛知のデータは手元に無いが、愛知県には静岡県の倍近い人数のブラジル人が住んでいる。彼らは既に日本の最大の基幹産業において欠くことのできない労働力となっている。正規のルートで、正規の許可を得て当然に存在し、なくてはならない隣人として働く彼らに対して供給される試験場での行政サービスが窓口や看板のポルトガル語併記だけというのは悲しいものだと思った。実際問題としてポルトガル語のできる人なんてそうそういるものじゃないのかもしれませんが。